朴慶奈個展「群」

様々な思いが交差し、揉まれ流れるこのれの中、一人の吐露をご高覧下さい。

 個展 「」(むれ)
2019年2月22日(金)~27日(水)
12:00~20:00(水曜日~17:00) ※木曜日休廊
新宿眼科画廊
スペースM
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11
03-5285-8822

プロフィール
 / パク・キョンナ / Pak kyong na

2016 在日朝鮮学生美術展 特別金賞受賞
2017 高校生アートライター大賞 優秀賞受賞
2018 在日朝鮮学生美術展 金賞受賞
2019 初個展(新宿眼科画廊)

〔Twitter〕@kimsro_kaya

info@gankagarou.com | www.gankagarou.com

長谷川清
2月27日

この前の日曜日、東京朝鮮高級学校3年生の朴慶奈(パク・キョンナ)さんの個展「」を開催中の新宿眼科画廊へ行ってきました。さる1月、池袋での同校美術部の展覧会へ行った際に強烈な衝撃を受けた作品があり、その作者である慶奈さんの個展があると知って迷わず足を運んだ次第です。
写真では伝わりにくいでしょうが、その絵には頭の中に渦巻くさまざまな思いや感情、叫びたいことがめいっぱい込められていることが、ストレートに伝わってきます。遠目に見ても迫力がありますが、近くで見ると非常に細かく文字や図形、文様のようなものがびっしりと描かれてるのがわかり、再び衝撃が。ではいったい何を叫びたいのか。そんなことを想像しながら、作品の1つひとつと向き合ってみました。

ラッキーなことに、ちょうど訪れた時間の直後に「これからレセプションが始まるのでぜひ」と美術部顧問の崔誠圭(チェ・ソンギュ)先生から誘われて、他は慶奈さんのご家族や美術部の先輩後輩といった人たちに交じり、図々しくもこれに参加。
慶奈さんのアボジ(お父さん)から、生い立ちや絵を描くようになったきっかけや父ならではの思いを聞いているうち、何だか親戚のような気持ちになってしまいました。
また、慶奈さん自らによる作品のコンセプトや絵柄の示す意味についての解説がありました。高校生年代ならではの進路についての悩みや政治や社会、さらには朝鮮学校無償化問題についての怒りも込められていることを聞けたのは、とても意味深かったです。

卒業を間近に控え、これからどんな生活を送るかはわかりませんが、今後も自由に表現することを続けてくれたらいいなあ…と、これまた親戚のおじさんのように思いながら、ギャラリーを後にしました。